「繁忙期に欠車ゼロを実現! 配車ミスによる再配達コストが数百万円から0円に」ネスレ日本株式会社様

会社名
ネスレ日本株式会社
業種
酒・飲料卸売
従業員数
2000人以上
所在地
兵庫県神戸市中央区御幸通7-1-15
ハコベル導入による成果 :

情報の一元化が実現したことによって全ての製品の配送ステイタスがタイムリーに把握できるようになり、再配達コストがゼロになりました。

スイスに本社を置く世界最大の食品・飲料企業ネスレの日本法人であるネスレ日本様は、飲料、食料品、菓子、ペットフードなど多くの製品を製造・販売しています。その中で、近年シェアを急激に伸ばしている商品のひとつが、ペットボトルコーヒーです。ただその一方で、需要が高まるほど、運送にかかる業務には「トラック不足」「オペレーション業務の混乱」「情報連携不備」等のさまざまなリスクが浮き彫りになってきました。2019年2月より「ハコベルコネクト」の運送マッチングサービスをご利用いただき、今年からはマッチングに加えてSaaS型の輸配送管理機能も導入いただいたネスレ日本様に、その改革の成果と今後の展望をうかがいました。

ハコベル」を選んだ理由
(1)依頼して10分で手配をしてくれた「集車力」に信頼が持てた
(2)必要としていた業務改革を提案してくれた
(3)物流業界のあり方について、課題意識を共感できた


─ ご担当されている業務内容について、教えてください。


SCM本部 物流部 物流管理課 田中健太 様

田中:私は「ネスカフェ ペットボトルコーヒー」の物流を担当しています。静岡(島田工場)と茨城(霞ヶ浦工場)にある生産工場から、販売をしていただくベンダー様に向けて配車を行なっています。

SCM本部 ディマンド アンド サプライプランニング部 部長 尾川太志 様

尾川:ネスレは、ペットボトルコーヒーのイメージがあまりないかもしれませんが、実はここ数年で需要が拡大しており、国内シェアは約50%に達しています。おかげさまでマーケットシェアも1位を維持しながら、毎年2ケタ成長を達成している状況です。

当然、ベンダー様からはより鮮度が高い商品を求められますので、島田と霞ヶ浦、2つの生産工場から直接、お取引先へと商品を運送してきました。同業他社の中には、自社で運送会社を運営しているケースもありますが、当社の場合は複数の運送会社様に依頼し、運営しています。

霞ヶ浦工場

─ まずは「ハコベルコネクト」のマッチングサービスをご利用いただいたのち、管理機能も導入いただいています。「ハコベル」ご利用のきっかけ、そして管理機能の導入を決めた理由を教えてください。


尾川:先述の通り、ペットボトルコーヒーの需要が拡大したことにより、さらに多くの運送トラックが必要となってきていました。しかしながら、運送業界はドライバーの高齢化・人手不足が深刻な問題となりつつあります。特に食品メーカーが利用するのは、食品専門の運送業者様となるため、そもそも数に限りがあるのです。現在、人手不足を解消するために、様々な取り組みを始めていますが、需要に対してまだまだ追いついていない状況です。

加えて、近年はトラックドライバーさんたちの働き方改革が進んでおり、運行時間の制限が厳格に適応されるようになってきました。もちろん、適切な労働環境であることは重要なのですが、「この1便だけ無理をしてもらえないか」といった交渉も難しくなってきました。そうした中で、通常時の3倍以上に需要が高まる繁忙期においては、トラックをいかにして確実に手配するか、ということが喫緊の課題となっていたのです。

田中:そもそも、常時20社ほどの運送業者様と連携して物流業務を行なっているのですが、電話とメールで受発注を行い、エクセルシートで管理するという、オペレーションが非常にアナログな状態でした。その上、社内においても、工場、物流、営業における部署間の情報連携が一元化しておらず、情報連携の不備が発生してしまうこともありました。繁忙期となると、需要が通常時の6倍にまで高まることもあり、特にそのようなオペレーションや情報連携の不備が発生しやすく、常に納品ミスにつながるリスクを抱えていたのです。

尾川:食品メーカーとしては、取引先様に商品を売ってくださいとお願いしておきながら、その商品を届けられないのはあってはならないことですが、ペットボトルコーヒーを出荷するためには、1日に何百台ものトラックを使うことになります。工場から直送すると、距離が長い場合もあって、途中での配送トラブルや配送先の手配ミスが発生することも少なからずありました。さらには、どこでミスが起きたのか、データが一元化されていないために、調べるのにかなりの時間を要するという状態でした。

ペットボトルコーヒーを積み込むトラック

田中:そこでまずは、車両を確実に確保するために単発でマッチングサービスを利用してみることにしたのが、ハコベル様に出会った最初のきっかけです。当時は、ハコベル様もいくつかある選択肢のうちのひとつ、ということで利用を開始したのですが、急な手配をお願いしたのにもかかわらず、10分後にはトラックを見つけていただいたその集車力とレスポンスの早さに我々は注目しました。

そのような状況下で、社内でペットボトルコーヒーの配車業務をシステム化するプロジェクトが立ち上がりました。複数のシステムベンダー様とお話をしましたが、オペレーション業務のシステム化、そもそもの物流のあり方を変えようというハコベル様の目的意識に共感し、提案いただいた『ハコベルコネクト』の管理機能を導入してみようと考えたのです。

ハコベルコネクトの管理画面

─ 食品・飲料業界では繁忙期とされるお盆期間に向けて管理機能を導入いただきました。ご利用いただいた結果、どのような成果がありましたでしょうか?


尾川:情報の一元化が実現したことによって、どの製品が、いつ出荷され、どの運送会社様が、どこに向かっているのかといった情報、すなわち、全ての配送ステイタスをタイムリーに把握できるようになりました。それまではベンダー様から問い合わせが来ても、伝言ゲームになってしまい、すぐに回答できないことがありました。その過程がシンプルになっただけでも、工数が大きく減ったと感じます。

田中:前年までは、繁忙期における配達ミスなどにより、再配達のコストが数百万円単位でかかっていたのですが、今年はそれがゼロでした。急な変更による不可避な欠車の1件を除くと、車両が確保できないという最悪の事態は全く起こりませんでした。
発注書を作って、オーダーリストに対して運送会社を当て込んでメールで送付し、車番を確認するという一連の手配作業も、1カ所に対して80分かかっていたものが、15分程度と約5分の1にまで短縮されました。

─ システムを導入するにあたって、パートナーである運送業者さんにも使い方などを把握していただく必要があったと思われます。新しいシステムの導入に、現場で混乱はなかったでしょうか?


田中:システムの導入にあたっては、ハコベルの皆さんが一緒になって運送業者様に説明、指導、資料作成のサポートをしてくださったので、コロナ禍というFace to Faceでの説明が難しい状況でもスムーズに進めることができました。むしろ、私たちが課題と感じていたアナログな運送管理業務の部分については不便を感じていた運送会社様もおり、その改善については最初から前向きな反応を示していただきました。

─ 「ハコベルコネクト」を導入した上で、今後の貴社の物流部門における課題や展望、業界全体の物流トレンドの変化に対する希望があれば、教えてください。


尾川:我々は食品メーカーですので、お客様に高品質で安全な食品・飲料をご提供するという重要な役割と責任を担っています。人口が減っていく中で、いかにして弊社の商品を選んでもらうのか。商品開発に力を入れることはもちろんですが、最後の最後で、お客様に確実に商品をお届けする、というサプライチェーン上の安定化が非常に大切なことだと考えています。たとえ良い商品だったとしても、運べなければ意味がない。深刻なドライバー不足など、厳しい環境の中で、運送費、備蓄費、人件費等をいかに効率化して、業務を安定化させるか。「ハコベルコネクト」の導入を機に、ますます追求していかなければならないと感じています。

田中:今夏は動作動線の検証が行えなかったところもあるので、今後は細部に渡って検証をしていければと考えています。入力をもっと自動化させれば我々と運送業者様の双方の負荷が軽減できるところもあるでしょうし、またペットボトルコーヒー以外の車両手配に横展開することで、さまざまなデータを分析できるようになるのではないかと期待しています。

将来的に、「ハコベルコネクト」が物流業界の共通プラットフォームになってくれれば、まだお取引をしたことがないパートナー様との連携などもシステム上で容易になるのではないかと思っています。

尾川:我々のフィードバックをもとに、今回のスキームを物流業界で“一般的なもの”として使えるようにしていただきたいですね。物流業界ではいくつかの部分でスタンダードがありません。でも、「ハコベルコネクト」が事実上のデファクトスタンダードになれば、いずれ社会共通のインフラになる。業界の活性化のためにも、一部の人だけが使いやすい、ではなく、みんなが使いやすいシステムになるよう一緒にチャレンジしていければ嬉しいですね。