「実運送体制管理簿」義務化でハコベル導入、基幹システムとの連携で業務効率化も実現 新潟輸送株式会社

会社名
新潟輸送株式会社
業種
物流
従業員数
619名(2024年3月末)
所在地
新潟県新潟市江南区砂岡5丁目10番1号
URL
https://niigatayusou.com/
ハコベル導入による成果 :

新潟輸送株式会社は、貨物自動車運送事業法改正による実運送体制管理簿の作成義務化を機に、ハコベル配車管理を導入。API(*)を利用した自社基幹システムとの連携を行った。実運送体制管理簿作成の自動化を実装すると同時に、現場との共同作業による基幹システムのアップデートで車両手配DXを推進し、業務の大幅な効率化を実現した。

*API(Application Programming Interface):ソフトウェア同士の情報連携を橋渡しする通信の窓口、およびその仕様。

新潟輸送株式会社は、亀田製菓株式会社の物流関連会社として菓子・食品の共同配送などの物流事業を軸に、トラック整備やディーラー事業などを手掛けています。同社は自社車両で輸送を行うだけでなく、他のトラック事業者への輸送依頼も行っており、2025年4月に施行された改正貨物自動車運送事業法により、「実運送体制管理簿」作成の対象事業者となりました。

しかし法改正を前にした2024年、同社は法改正に関する情報の少なさから具体的な対策を実行できずにいました。その状況を打破し、具体的な対策の第一歩を踏み出させたのは、現場に即して法対応に明快な答えを示したハコベルの提案と、運用上無理なく「実運送体制管理簿」を作成できる「ハコベル配車管理」でした。

同社でハコベル配車管理の導入および基幹システムへの連携機能開発に関わった皆さまにお話をうかがいました。

常務取締役 管理本部 本部長 横田義博さま
管理本部 経営企画部 部長 下間義貴さま
管理本部 経営企画部 経営企画チーム MG 桐生研二さま
取扱事業部 部長 中村富仁さま
取扱事業部 取扱センターMG 井上和也さま
管理本部 システム開発チーム MG 小池保夫さま
管理本部 システム開発チーム AMG 髙橋康之さま

(以下、敬称略)

トラック簿を選んだ理由
(1)法改正への情報が不足している中具体対応をハコベルだけが明快に回答してくれた
(2)パッケージでありながら要望への柔軟な対応が可能だった
(3)提案から導入まで、当社に寄り添った対応をしてもらえた

 

他社も検討していたが、法改正への明快な回答と営業対応でハコベルを選んだ


左から下間様、中村様、高橋様


——貨物自動車運送事業法改正を前に、実運送体制管理簿の作成義務化について御社ではどのように受け止めていらっしゃいましたか?

横田:物流2024年問題がクローズアップされて以降、たくさんのコンサル系企業の方が当社にいらっしゃいましたが、法改正への詳細な対応方法については不透明なままでした。どう情報を集めていけばいいのか、どんな対策が具体的に必要になるのか、ずっと明確な答えがないままでいたのです。

下間:そこで、セミナーを通して知ったハコベルさんに問い合わせたところ、営業担当の方が親身になって対応してくださいました。当社の場合、自社基幹システムとデータ連携する必要があり、また基幹システムの受注側は親会社のシステムとも連携しているため、2段階での連携が求められます。ハコベルさんには、その点も踏まえて当社の業務に合わせたフロー図を書いて説明していただけました。

横田:それで、私たちもモヤっとしていた部分が整理できたのです。不透明なままだった疑問に明快な答えをいただけたことと、法改正への対応について、自社の業務に沿った形でどう対応すべきかを他社より踏み込んだ答えを聞けたことが導入の一番の決め手になりました。


APIでの基幹システムとの連携で、現場に喜んでもらえるシステム化が実現できた


左から小池様、井上様、横田様


——今回は御社の基幹システムにAPIでハコベルを連携させる仕組みが採用されました。開発においてはどんなことを重視されましたか?


小池:法対応は必須なのですが、それによって業務量が増えれば新たな人手が必要になってしまいます。それでも、できるだけ業務量をあまり増やさないことを重視し、さらに電話・FAXで対応していた配車業務の効率化も進めたいと考えていました。また、以前にも別のシステムでの配車デジタル化を試みたことがあったのですが、その時はなかなか浸透させることができませんでした。今回は法改正への対応という理由があったため、トラック事業者さんにご協力を要請するいい機会になると考えたのです。

髙橋:私がプロジェクトに入った当初は、ファイルの入出力でデータ連携をする計画になっていたので、効率化するのであればこれはよくないと直感しました。現状の業務に加えてやることが増えてしまうと、開発しても現場の方々に喜んでもらえないだろうという予感があったのです。しかし、ハコベルさんとの打ち合わせの中でAPIでの連携もできるという話を聞き、それなら現場に負担のないようAPI連携を前提とした設計で進めていただけるようお願いしたのです。結果的には、連携ボタンを2回押すだけでよいという、現場の負担がほとんど発生しない形にすることができました。


「実運送体制管理簿作成」の対応だけでなく、サービス品質向上、ペーパーレス化、業務効率化を進めることができた


左から中村様、高橋様、桐生様


——実際に、現場の業務はどのように変わったのでしょうか?

井上:この点についてはシステム開発チームの髙橋さんへの感謝に尽きるのですが、せっかくシステム改修するならと現場からいろいろなリクエストを投げさせてもらいました。ハコベル配車管理導入による実運送体制管理簿対応という枠を超えて、業務の流れ自体にメスを入れ、各業務の短縮やムダ取りができた部分がかなりあったと実感しています。

例えば、従来は配車を組んだ後にトラック事業者さんからメールやFAXで届いた車番・携帯電話番号を手作業で3種類の画面に入力する必要がありました。それがボタンを押すだけで必要な箇所に取り込めるようになり、お客様への発信も早くなりました。

中村:従来は荷主さまから車番の情報を求められても、トラック事業者さんから個別に寄せられるメールやFAXが出揃うまで時間を要していたため、当日の朝にならないとご連絡できなかったのです。それが、システム化でトラック事業者からの連絡、システムへの反映など全体のスピードが上がったために前日の夕方にはお知らせできるようになりました。お客様からもご評価いただいており、サービス向上につながったと捉えています。

桐生:ペーパーレス化にも大きな効果がありましたね。従来に比べて8割程度は紙の使用が削減されました。

井上:今回一番嬉しかったのは、取扱センターのスタッフが積極的にシステム改修に協力してくれたことです。現場の視点でアイデアを出してくれたり、疑問を投げかけてくれたりして、それを髙橋さんに共有しました。髙橋さんは大変だったと思いますが、その都度組み立てくれて、結果としてよい成果を多く生み出すことができました。

髙橋:私の方も、取扱事業部の業務についてより詳しく理解していくにつれて、基幹システムの改善すべき部分が見えてくる感触がありました。井上さんと毎日のようにチャットで情報をやり取りし、試してもらいながら直していくのは、現場と一緒に開発するよい経験になりました。今後の開発でも現場との連携を大切にしていくつもりです。


トラック事業者を1件ずつ説得し、社内社外を巻き込んだ効率化が実現できた


——社内では効率化に大きな成果があったのですね。一方で、トラック事業者さんの反応はいかがでしたか?

井上:やはり最初にシステム化のご案内した時は、現行運用の変更への抵抗で「急に対応できない」とか「今までどおりFAXでいい」といった声を多くいただきました。しかし、「法改正もありますし使えば便利ですから」と、事業者さん個別に説明を重ねて、対応してくれるところを増やしていきました。

導入して最初の1週間こそ電話でのお問い合わせへの対応が大変でしたが、今では車番の入力や指示書の送付が早く正確になり、あるトラック事業者さんからは「スマホで済むので外出中でも対応できる」と、好意的な声をいただくこともありました。現状は荷量ベースで約9割のトラック事業者さんにシステム経由でのやり取りに切り替えてもらっています。

小池:法改正をトリガーにして、社内・社外ともに業務効率化を実現できたと言えると思います。

中村:そうですね。私たちの取扱事業部は今回のシステム改修でもっとも影響を受けるセクションでしたが、運用が軌道に乗るとトラック事業者の方からの不満の声もなく、取扱センターの生産性もかなり上がり、これまでできなかった業務に人手を振り向けることができるようになりました。

桐生:髙橋・井上を中心にいろいろと考えて取り組んでくれたのが非常に良かったですね。ハコベルさんと一緒に業務見直しと改善要望を管理しており、その点が解決すると業務もよりよくなっていくと期待しています。

小池:正直、ハコベルさんの配車管理システムと似通ったシステムは多く存在していて、システムのできることとしての機能面だけ見て「ハコベルでなければならない」というわけではないとは思っています。しかし、ハコベルさんは提案から導入まで非常に親身に話を聞いてくれたり、他ではできないような対応の柔軟さがあったりして、パッケージでありながら柔軟性を持っていると感じました。そこが私たちの会社に合っていたのだと思います。物流は他の企業との関わりが必須ですから、今後は家電のようにできるだけ規格が統一化され、物流業界がよりよくなることに期待したいですね。

横田:通常なら半年程度はかかりそうなプロジェクトを2ヶ月でやり切って、4月の法改正に間に合わせることができました。現場で各自が能動的に考えて、いいものにしてくれたことが非常に嬉しいです。単純にシステムを導入したこと以上の成果が出ていると評価しています。


<同時期に同地域でハコベル配車管理を導入いただいた企業様の声>

同じ新潟県を中心とした菓子輸送において、従前よりお取引いただいている新潟輸送様と偶然にも同時期にハコベル配車管理を全社にて導入させていただきました。ハコベル配車管理を利用することで、運送受発注においてはより円滑なやり取りができるようになり、業務連携が非常にスムーズになっていることと連帯感を感じております。
新潟輸送様も記事内でおっしゃる通り、このようなプラットフォームが物流業界にひろがってゆくことを期待しております。
(丸紅ロジスティクス株式会社 安全・品質管理室 成瀬様)


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