敷地外まで伸びていた待機列が消えた、予約情報の活用で倉庫側の事前準備ができるようになり作業の効率化にもつながった 湘南倉庫運送株式会社 中井営業所

会社名
湘南倉庫運送株式会社 中井営業所
業種
物流
従業員数
71名
所在地
神奈川県足柄上郡中井町井ノ口字的2748-1
URL
https://www.syonanwh.co.jp/
ハコベル導入による成果 :

湘南倉庫運送株式会社の中井営業所では、構内に待機トラックが溢れ、作業が滞る事態が日常的に発生していた。トラック簿導入後は、時間ごとに入場予定のトラック台数や荷物の内容を事前に把握でき、スムーズな誘導が実現。また、呼出順の入れ違いによるドライバーからのクレームも減少した。

湘南倉庫運送株式会社は1949年の創業以来、神奈川県湘南・県央・県西エリアに根ざし、地域とともに歩む物流サービスを提供してきました。米穀の保管倉庫からスタートし、現在は一般家庭紙、飲料や雑貨から工業製品、輸入貨物などの取り扱い、倉庫・運送サービス以外にも文書保管、不動産賃貸サービスまで幅広い業務を行っています。
昨今のあらゆるコスト高騰や人手不足などの問題を解消するため、2024年よりBtoB物流でQRコードを活用した置き配「スマート置き配」を開始するなど、物流に新たな価値を付ける取り組みを実施してきました。

そんな中、中井営業所の待機列渋滞の緩和や2024年問題への対応策の一つとして「トラック簿」の導入を決定しました。
今回は、トラック簿導入の経緯とその成果についてお話をうかがいました。

代表取締役社長 河野浩平様
業務本部副本部長 兼 人事総務部長 山口博之様
業務経理部 業務経理部長 加藤広樹様
営業部副部長 兼 中井営業所所長 片岡哲也様

(以下、敬称略)


トラック簿を選んだ理由
(1)受付・待機の混雑緩和対策を急ぐ必要があった
(2)知り合いの会社からお勧めされた
(3)値段も手頃で、見た目もわかりやすく取っ付きやすかった



トラックの入場予定時間がわからず受付・待機で長蛇の列に、交通整理などの対応で倉庫側の作業も滞る悪循環が起きていた


——「トラック簿」導入以前は、どのような流れでドライバー受付・積み卸し業務が行われていましたか?

片岡:以前は、ドライバーさんの到着順に受付・呼出を行う流れでした。ドライバーさんが入場したら一旦受付事務所脇にトラックを停めてもらい、入庫カードや出庫カードに必要事項を記入していただきます。バースに空きがあればすぐにご案内していましたが、空いていない場合は受付簿にお名前などを記入していただき、外で待機してもらっていました。その後、バースが空き次第、電話連絡で呼出を行っていました。

基本的には受け付けた順で呼び出すのですが、積み置きの車両より当日入荷の車両を優先しているため、たまに順番が前後してしまい、それがお待ちいただいているドライバーさんからのクレームにつながることもありました。


左から、営業部 中井営業所 副部長 所長 片岡様、業務本部 人事総務部 副本部長 部長 山口様


——そんな中でも特に困っていた点は何でしたか?

山口 中井営業所は一日50台ほどの車両が出入りするのですが、そのうち3分の1ぐらいが自社の車両です。自社車両に関しては、工場で荷物を積んで営業所に向かうタイミングで電話連絡をもらい、何時ごろに到着するのかを把握できるのですが、その他3分の2は他社の車両なので、連絡の取りようがないんです。一日50台来ることは分かっているけど、大半がいつ来るのか把握できない、という状態でした。

そのため、トラックが来たら手当たり次第に捌くしかない状況で、入場が重なってしまった時は順番待ちが発生して、外で待機してもらうことになります。この辺りは工業地帯なのですが、大型車両を長時間停めておけるような場所はないので、それが悩みの種でしたね。時には、近隣の道路が混雑してしまい、リフトマンが作業を中断して表に出てきて交通整理をしたりすることもありました。

業務本部 人事総務部 副本部長 部長 山口様


「トラック簿」はお値段も手頃で、見た目がわかりやすくて取っ付きやすかった


——そういった状況を解決するために「トラック簿」を導入いただきましたが、どういった経緯で検討を開始されたのでしょうか

河野:昔からお付き合いのある会社さんがすでに「トラック簿」を導入されていて、その会社さんから紹介されたのがきっかけです。先ほどご説明したとおり、トラックの入場が集中してしまうと、受付付近や敷地の外でトラックが溢れかえってしまい、人の手で交通整理・誘導をするという非効率的なやり方をしていたので、とりあえずやってみようと導入を決めました。

代表取締役社長 河野様


加藤:当時は2024年問題や物流関連二法の改正なども話題になっており、当社としても対応しなければならないと考えている中で、納品先や問屋さんでも同様のバース管理システムを取り入れているという状況も後押しになりました。

——最終的に導入に至った理由は何でしたか?

加藤:正直なところ、お値段が手頃だったというのが大きな理由です。ただそれ以外にも、見た目がわかりやすくて取っ付きやすかったという理由もあります。他社のシステムも見てみたのですが、「トラック簿」が際立ってわかりやすかった記憶があります。なので、そこまで悩まず「トラック簿」に決めました。


業務経理部 業務経理部長 加藤様


不安の声や疑問は一つずつ解消、今後同様のシステムが浸透していくことを期待


——「トラック簿」導入にあたり、現場の方々から疑問や不安の声はありましたか?

河野:社内では、「それで本当に状況が改善するのか?手間が増えるのではないか?」というネガティブな意見もありましたね。

加藤:タブレットを現場に持って行って、作業しながら扱えるのかという不安もありましたが、そういった懸念も一つずつ解決していきました。

あとは、遠隔受付の範囲を何キロ圏内にするかを決めるのに時間をかけた記憶があります。トラックが来る方面ごとに、SAなどで待機してもらうためには何キロ圏内で受付をしてもらうのが良いかなどを慎重に考えながら調整、決定しました。

山口:ドライバーさんへの周知を進めてきていますが、従来のやり方に慣れている熟練ドライバーさんの中には、予約システムに変わったことで、まだ戸惑っている方もいらっしゃるようです。ここはハコベルさんにも頑張っていただきたいのですが、法規制など世の中の動向に対応していくためにも、今後システムが浸透していって、戸惑ってしまうドライバーさんが減っていくことを願っています。

受付・待機の混乱がなくなり、予約情報に合わせた事前準備により倉庫側の作業も効率化


——「トラック簿」の導入後、どんな変化がありましたか?

片岡:一番の変化は、構内がトラックでごった返すことがなくなったことです。先ほどご説明したような、待機列が敷地の外まで伸びてしまって、リフトマンが作業を中断して交通整理に行かなければならなくなって・・・、という対応もなくなりました。

加えて、予約状況を見ることで、何のトラックが何時に何台来るのかがわかるようになったので、事前準備と心構えができるようになり、作業効率が改善されました。これまでは、ぶっつけ本番という感じでの対応しかできなかったのですが、やはり事前に予定がわかると効率的な対応ができるようになります。

加藤:どの程度の台数がどの時間帯に来るのかが画面で見られるので、混雑する時間帯をみんなで共有することができ、これも作業の効率化につながっています。また、次に来るトラックがどんな品物を積んでいるか、パレット積みなのかバラ積みなのかを事前に把握しておくもできるため、誘導もスムーズにできるようになりました。また、過去のデータが蓄積されているため、私も異動してきて初めて繁忙期を迎える際に、前年度の同時期はどれぐらいの作業量だったかを正確に把握できました。データの力を感じた出来事でした。

片岡:小さなことですが、バースへの誘導も呼び出しボタンひとつで連絡できるので、今まで電話で呼び出していた分、手間もだいぶ省けています。リフトマンとしては作業をなるべく中断したくないので、小さいのですがありがたい変化です。

「トラック簿」導入の効果について語っていただく皆様


——今後の展望を教えてください

河野:物流の変革というのは、一社だけ、もっと言えばものを運ぶ現場だけの努力だと、なかなか難しいところがあります。荷主さんの協力が必要な面もありますし、運ぶ側や保管する側、配送先まで、サプライチェーン全てが見える化されてつながることにより、一層価値が出るのだと思います。現状のサービスを活かしつつ、これから先、業界全体を巻き込んだようなサービスを期待しています。



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