コロナ禍に受付デジタル化で非接触を実現、段取りも改善され60分以上の待機はほぼ0へ 入江運輸倉庫株式会社安治川事業所

会社名
入江運輸倉庫株式会社
業種
物流
従業員数
非公開
所在地
安治川事業所 大阪市港区石田
URL
https://www.irieus.co.jp/index.html
ハコベル導入による成果 :

新型コロナウィルスの感染拡大の影響で社会的に“非接触”が推奨されていた2020年、トラック簿を導入することで、受付における不特定多数の人との会話を削減。さらに受付したトラックの情報が一覧できることで積み降ろしの段取りが改善し、待機時間の大幅な削減につながった。60分以上の待機はほぼ発生しなくなった。

入江運輸倉庫株式会社 安治川事業所は、特殊な荷役機械を使った紙の原反(ロール紙)の入出庫や、路線便を中心としたコピー用紙の出荷を中心に行っており、トラックの出入りは月間1,000台以上になります。

2020年、同社は業界でも非常に早いタイミングでトラック簿を導入しました。当初の導入目的は、当時感染が拡大していた新型コロナウィルスの影響で非接触・非対面が推奨されていたことから、デジタル化によって受付時の不特定多数の会話をできるだけ減らすことでした。

コロナ対策を主眼とした導入ではありましたが、同時に受付の状態や積荷の詳細を倉庫員がリアルタイムで確認できるようになったことで、誘導や積み降ろしの段取りが大きく改善され、待機時間削減にも大きな成果を挙げました。そんなトラック簿導入の流れを、同社営業部 部長の千田真路様にお話をうかがいました。

(以下、敬称略)


トラック簿を選んだ理由
(1)コロナ禍の非接触対策として受付のデジタル化が求められた
(2)コストが比較的手頃かつサブスク型のため、導入の負担が少なかった
(3)社として業務改善を目的としたシステムの積極的な活用に取り組んでいる



コロナ禍の“非接触”推奨で、受付をデジタル化


——御社は非常に早い時期にトラック簿を導入されました。どんな背景があったのでしょうか?

千田:当社がトラック簿を導入したのは2020年でした。当時は新型コロナウィルスの感染拡大で、人と人との接触をできるだけ制限することが推奨されていましたが、倉庫の受付ではどうしても不特定多数の人との会話が発生してしまいます。それをできるだけ減らそうと、手書きの受付をデジタル化することを一番の目的にトラック簿を導入しました。


導入の経緯を語る千田部長


——まだ導入企業が少ない時期でしたが、導入に当たっての課題や不安はありましたか?

千田:確かにまだ導入事例をあまり聞かない頃でしたので、ドライバーさんや当社の受付員・倉庫員が対応できるかどうかという点では不安がありました。しかし、まずは使ってみなくてはわかりません。当社は社長がITに強いこともあって、それまでにもさまざまなシステムを積極的に活用してきました。

また、トラック簿は料金がそれほど高くなく、いわゆるサブスク型なので、使ってみて当社の環境に合わなければ解約すればいいという考えもありました。端末のセットアップやWi-Fiの設置も社長が自身で行いましたので、その点で導入コストを抑えられたことも大きかったですね。フォークリフトにタブレットを取り付けるマウントも、社長が見つけてきたものを活用しています。

社長が自ら取り付けたという通信機器(画面中央のグレーのBOX)



倉庫員自らが、効率の良い順序・接車バースを判断して呼び出し


——受付から積み降ろしまでの業務についてうかがいます。トラック簿導入以前はどのように行っていらっしゃいましたか?

千田:以前は、ドライバーさんに事務所へ来てもらい、紙の受付用紙に車番や荷主・荷物の内容、携帯電話番号などを記入してもらっていました。その後、待機場所へ移動してもらい、バースが空いたら倉庫員が受付員に連絡し、受付員が受付順に電話をかけてバースへ誘導する、という流れでした。

このやり方ですと、次に来るトラックの荷物が何なのか、倉庫員は接車するまでわかりません。例えば、積み込む荷物が仮置き場に準備できていなければトラックを待たせることになります。また、倉庫にはバースが6カ所あり、複数ある仮置き場との組み合わせによっては動線が長くなるため運搬に無駄な時間がかかってしまいます。どの荷物の準備ができているのか、どのバースに接車すれば効率よく積み込めるのかは倉庫員にしかわかりません。しかし、呼び出しは受付順にするしかなく、作業が滞ることが度々発生していました。


——全体的な状況を先読みできないことが非効率を生んでいたのですね。トラック簿導入後はどのように変わりましたか?

千田:トラック簿導入後は、事務所のタブレットで受付をしたトラックについて、車番や荷主名、荷物の内容などを倉庫員がわかるようになり、倉庫員の判断で荷物の準備ができているトラックを先に呼び出せるようになりました。また、次に待機しているトラックの積荷がわかるので、準備を優先させることもできます。入庫についても同じく、商品の種類に応じてその商品の格納エリアに近いバースへトラックを誘導することで、効率的に荷卸しができるようになりました。このため作業の流れが非常によくなり、結果的に長時間の待機が発生することはほとんどなくなりました。

リフトでトラック簿を操作する様子、このタブレットを取り付けているマウントも社長自ら設置



待機時間60分を超えるケースが1.7%へと大幅に減少


——作業の流れがよくなったことで、待機時間に変化はありましたか?

千田:はい。トラック簿導入前の2020年1月、平均の待機時間は1台あたり38分でした。それが、導入後の2020年12月には平均23分と、約15分短縮されました。特に60分以上になるトラックについては、12.3%だったものが1.7%へと大幅に少なくなりました。現在、荷主さんによっては、待機時間が2時間を超えた車両があった場合に報告を求められているのですが、これに該当することはほぼありません。

導入効果を語る千田営業部長



——今後、さらに改善に取り組みたいポイントはありますか?

千田:トラック簿については、現状はほぼ満足して使わせてもらっています。ただ、ドライバーさんをはじめ物流の環境を改善していくには、まだ見直すべき部分がたくさんあります。ハコベルさんのその他のソリューションを含め、今後もいろいろな対策を検討していきます。



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