予約機能と遠隔受付機能を使いこなしてドライバー・倉庫作業員双方の動きを効率化、一部バースでは30-40分の待機時間がゼロに 株式会社松屋フーズ 嵐山工場

会社名
株式会社松屋フーズ 嵐山工場様
業種
小売り
従業員数
2,617名 ※2026年3月期・連結
所在地
埼玉県比企郡嵐山町花見台4-3
URL
https://www.matsuyafoods-holdings.co.jp/
ハコベル導入による成果 :

4工場でトラック簿を導入。嵐山工場では、以前は受付後に敷地外で待機をしていただくという手間が発生していたが、その二度手間が解消された。待機時間が短縮され、敷地内の待機車両の問題も解決した。受付状況をリアルタイムで把握できるようになり、呼び出しミスが低減。予約時にドライバーの携帯電話番号を入力してもらうことで、到着遅延時の連絡がスムーズになった。事前に荷姿が分かるようになり、業務効率が向上。

都市部を中心に全国に約1,100店舗以上を展開する株式会社松屋フーズは、2026年春に全4工場でトラック簿を導入。3カ月経過したところで、嵐山工場にて入出荷業務に関わる3名様に導入の決め手や成果についてお聞きしました。

株式会社松屋フーズ
生産管理資材グループ・総務グループ グループマネジャー 山内 敦史様
生産管理資材グループ ラインマネジャー 吉田 周平様
製造第一グループ 精米加工ラインマネジャー 金井 大和様

(以下、敬称略)



トラック簿を選んだ理由
(1)導入しやすいイニシャルコスト
(2)トラックドライバーの高い認知度
(3)使い勝手の良さ



法改正により荷待ち時間の短縮に迫られ、ドライバー認知度と使いやすさで「トラック簿」導入を決定


——松屋フーズ様の事業内容と嵐山工場の物流の特徴についてご紹介ください。

山内:当社は「松屋」「松のや」を中心に飲食事業を展開しており、セントラルキッチンの役割を担う自社工場が全国に4つあります。肉を加工する工場、野菜を加工する工場といった具合にそれぞれ扱うものが違い、各工場から全国に出荷しています。嵐山工場ではドレッシング、カレー、焼肉のたれなどを製造するほか、精米、冷凍個食パック製造、寿司店で使う鮮魚の加工も行っています。午前中を中心に毎日40~50台のトラックが出入りしていて、5つのバースで対応しています。

——トラック予約システム導入検討に至った経緯を教えてください。

吉田:私はさまざまな原料の入荷と製品の出荷に関わっています。以前から荷物量の多い日は受付から呼び出しまで時間がかかっており、ドライバーさんの長時間の荷待ちが課題でした。待機しているドライバーさんから「まだなの?」とお声をいただくこともありましたし、運送会社さんからご指摘いただくこともありました。そうした状況を改善するため、1年ほど前から検討を始めました。

金井:私は玄米の入荷、精米・加工を担当しているのですが、こちらも荷待ち時間の短縮のために検討を始めました。玄米は1トンのフレコンバッグか30kgの紙袋で入荷されます。フレコンと紙袋で受け入れ方法が異なるため、次のトラックを呼び出す前に受け入れ準備でお待たせしてしまうことがありました。

——トラック簿のことはどこで知りましたか? また、採用の決め手は何ですか?

山内:ドライバーさんたちの話や展示会などで、以前から知っていました。他社さんの製品も検討しましたが、正直どこも機能は大体同じかなと。そんな中でトラック簿に決めた一番の理由は導入しやすいイニシャルコストです。加えて、展示会で実際に操作してみて使い勝手も良さそうでしたし、Webサイトを拝見して少なからず効果が見込めそうだとも感じました。

——導入を検討する上で、不安や懸念はございましたか?

山内:そうですね。法的要件をクリアできるレベルにまで荷待ち時間を短縮できるかどうか。運送会社やドライバーさんが果たして予約機能を使ってくれるのか。まだガラケーを愛用されている方も多いドライバーさんたちがタブレットを使いこなせるのか。そういった点が不安でした。

生産管理資材グループ・総務グループ グループマネジャー 山内 敦史様



紙による受付と呼出しには、改善の余地が山積みだった


——「トラック簿」導入以前の業務の流れをお聞かせください。

吉田:敷地内に待機場がないので、ドライバーさんには受付のために一度工場に来ていただき、無人受付の受付票に社名や携帯電話の番号を記入し、近隣で待機していただいていました。作業が可能になったら携帯電話にかけて呼び出し、積み下ろしを行っていました。作業が終わるとドライバーさんはすぐに帰ってしまうので、退場時間は倉庫側で記入していました。

金井:玄米の入荷は以前から時間指定制を採っていましたが、流れは同じです。受付後はいったん退場して近隣で待機してもらっていました。

——業務の流れにどのような課題を感じていらっしゃいましたか?

吉田:受付、呼び出し、積み下ろし、すべてに改善の余地がありました。ピークの時間帯には受付に来た車両で敷地内に行列ができ、誘導の手間も発生していました。受付票に書き入れる完了時のチェックを間違え、どこまで対応したか分からなくなってしまうとか。まだ待機しているトラックの作業を完了にしてしまってお呼び出しが漏れてしまい、長時間待たされたドライバーさんとトラブルになることがありましたね。
また、積み下ろしが終わるたびに奥のバースから受付票を確認しに入口の受付まで移動していたので、かなり時間がかかっていました。どのトラックがいつ来るのか分からなかったので、積み下ろしの作業効率も悪かったですね。呼び出しも荷受けも一人でやっていたので、トラックが来ても入荷場を離れらないこともありました。

金井:玄米入荷では、フレコンバッグと紙袋では、それぞれ違う準備が必要です。しかし受付をするまでどちらかわからず、トラックが来てから準備をしていたため時間がかかっていました。また、トラックの到着が遅れた場合にドライバーさんと連絡を取るのに時間がかかり、後ろの便にも影響が出てしまうという課題がありました。ドライバーさんの携帯番号は受付時に書いてもらっていたので、到着前だと分からないんです。玄米の発注は本社にいるバイヤーが行っていて、バイヤーからサプライヤーさん、サプライヤーさんから運送会社といった連絡が必要なので、かなり時間がかかっていました。

製造第一グループ 精米加工ラインマネジャー 金井 大和様



——工場を管理されるお立場で感じていた課題があれば教えてください。

山内:やはり長時間の荷待ちですね。導入前は、このままでは法改正に対応できずコンプライアンスを守れないという危機感がありました。当工場は近年のDXの流れに追いつけておらず、アナログな入出荷作業の業務効率化やペーパーレスが必要だとも感じていました。一部ですが、紙に書かれた数字を人がExcelに手入力するという工程もあったりします。こうしたヒューマンエラーが起きやすい状況を変えていくには、トラック簿のようなシステムの導入がひとつの解決策ですし、DX推進のきっかけになればと思っています。


遠隔受付により敷地内の混乱がなくなり荷物情報の事前把握で業務が効率化、荷待ち時間も削減できた


——「トラック簿」導入により、業務の流れはどう改善されましたか?

吉田:受付状況をリアルタイムで把握できるようになり、呼び出しミスがなくなりました。これまでは受付を気にしながら荷下ろし作業をする、という難しい状況だったのですが、慣れていないリフトマンにも安心して業務を任せられるようになりました。さらにスマホ受付を活用することでドライバーさんに受付のためだけに来ていただく必要がなくなり、敷地内の待機車両の問題も解決しました。想定よりスムーズに浸透し、多くのドライバーさんにトラック簿を活用いただいています。ただ、半数は受付機能だけを使っているので、今後はもっと予約機能を使ってもらえるようにしたいと思っています。

金井:玄米は100%予約していただいています。こちらも事前受付になったことでドライバーさんの受付の手間が解消されたことが大きな成果です。事前に荷姿を把握できるようになったことであらかじめ準備ができるようになり、トラックが来たらすぐに作業を始められるようになりました。受付時に連絡先を入力いただくことで、到着が遅れる際も直接ドライバーさんと連絡が取れ、柔軟に対応できるようになりました。

玄米入荷の現場での操作の様子



——定量的な変化や成果があれば教えてください。

金井:玄米入荷の現場では、これまで荷受けの準備などで30~40分の待機時間が発生していましたが、「トラック簿」導入後は待機時間がほぼゼロになりました。

——定性的な変化や成果があれば教えてください。

吉田:受付票や入場記録など、紙で管理していた帳票をなくすことができました。また、今まで行っていた受付票の確認と電話による呼び出しが不要となり、かなりの時間と作業負担をなくすことができました。事前予約によって到着時間が分かるので、「次のトラックが来るまでは他の作業をやろう」とリフトマンが待ち時間を有効活用できるようにもなりました。

生産管理資材グループ ラインマネジャー 吉田 周平様



——今後、実施しようと考えている物流効率化の施策があれば、教えてください。

山内:嵐山工場をはじめ4工場ではトラック簿を導入して3カ月が経ちました。まずはトラック簿の利用をより増やし、荷待ち時間の短縮をさらに進める予定です。弊社の物流網には工場だけでなく、物流部、全国にある10以上あるデポ、委託運送会社が絡みます。すべての部署、取引先とも連携し、店舗配送のカゴ車活用など取り組みをさらに強化し、物流効率化に寄与していきます。当社がめざすのは「食を通じて、人と社会の豊かな未来づくりに貢献し続ける企業」です。この「食」には物流面も含まれると考え、社会貢献を追求していきたいです。

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