月次のデータ集計を数秒で実現——「トラック簿」導入で進めた中長期計画策定と定期報告の体制整備 明星食品株式会社

会社名
明星食品株式会社
業種
物流
従業員数
971名(2025年9月末現在)
所在地
東京都渋谷区千駄ヶ谷3-50-11
URL
https://www.myojofoods.co.jp/
ハコベル導入による成果 :

特定荷主として中長期計画の策定や定期報告に対応すべく、4拠点に導入。紙ベースのデータ集計で1拠点あたり1日約40分程度見込んでいた集計作業をシステム化により月次データを数秒で取得できる体制を整えた。

1950年創立の明星食品株式会社は、「チャルメラ」や「中華三昧」「一平ちゃん 夜店の焼そば」などつくっている即席めんメーカーです。製品は全国への出荷量が多いことから、2026年4月の改正物流効率化法施行に伴い、「特定荷主」として届出。それに先立ち、法律で義務化された取り組みに対応すべく2025年に「トラック簿」を幹線輸送の製品積み地に導入されました。そのうち埼玉工場での導入を中心に、スムーズな法対応を実現できたポイント、今後の展望までを伺いました。

営業本部 SCM企画室 課長 鹿生 達寛 様
営業本部 SCM企画室 鶴岡 貴志 様

(以下、敬称略)

ハコベルを選んだ決め手
(1)導入前からの一貫した情報提供による、担当営業への信頼
(2)拠点の担当者が業務中に迷わず使える直感的でシンプルな操作性
(3)取引先でも導入実績があったことでの安心感



「いかに負担なく、現場の状況を管理・可視化するかがテーマでした」——導入前の課題


——営業本部SCM企画室の役割について教えてください。

鹿生:弊社ではSCMが営業本部の中の一組織という位置づけになっており、私はサプライチェーン戦略、現場改善など、物流企画全般を担当しています。

鶴岡:私は同じくSCM企画室の中で、製造した製品を地方へ輸送するための幹線輸送計画立案を主に担当しています。委託している運送会社様と直接調整し、車両の手配も行っています。

——今回お話を伺う埼玉工場の物流の特徴を教えてください。

鶴岡:弊社はカップ麺や袋麺の製造・販売を主たる事業としています。「チャルメラ」や「一平ちゃん夜店の焼そば」などが主力製品です。製造工場は埼玉と神戸にありますが、埼玉工場は東日本エリアの主要工場としての役割を担っています。そのため物量も多く、工場で製造した自社製品をマザー拠点へ転送する業務だけで、大型トラックを延べ1日約50台使用しています。東日本マザー拠点からさらに全国の営業倉庫への幹線輸送や、関東圏の得意先様への直接配送も行っています。

——「トラック簿」導入の検討に至った経緯を教えてください。

鹿生:改正物流効率化法への対応で、荷待ち時間・荷役等時間の管理やデータ蓄積が必要になったのですが、当時の社内には紙の受付簿の運用こそありましたが、それを把握する手段がまったくありませんでした。紙の受付簿からデータ入力する方法やシステムを一から構築し内製化する方法も考えましたが、現実的ではなく、ハコベルさん等のサービスが既にあることは把握していましたので、これを機にシステムを導入することにしました。

営業本部 SCM企画室 課長 鹿生 達寛 様



——導入以前の状況や、具体的な課題について教えてください。

鶴岡:従来、現場ではドライバーの皆さんに受付簿へ手書きで記入いただいていました。
このやり方ですと、まず現場側の課題として、紙の受付では呼び出しができないため、バースが空き次第フォークリフトの作業者が敷地外にある待機場までドライバーさんを呼びに行く必要がありました。出入り口のすぐ向かいなので遠くはないものの、1日何十往復も・・・となるとやはり現場への負担は大きかったですね。

鹿生:もう一つは本社側の課題です。受付簿からデータを取得しようとすると、1枚1枚文字起こしする作業が必要です。ドライバーさんも急いでいる中で走り書きされることもありますから、読み取れない記入が非常に多く、また退場時刻の記載漏れなども目立ちました。

鶴岡:実は、法改正を受けて対応を検討する中で、手書きの受付簿からExcelに転記したらどれくらい時間がかかるか試してみたんです。すると、1日あたり1拠点で40分ほどかかってしまい、それでも半分以上でデータの欠損が発生する状態で・・・。作業としても負担が大きいですし、拠点の事務スタッフも限られている中でこの作業をお願いするのは厳しいですよね。

鹿生:元々、待機がとても長いという認識はありませんでした。待機の車列なども特に発生していませんでしたから。ですが、定期報告で「一部欠損したざっくりとした実績です」では通用しません。問題がないということを示すにもデータが必要だったので、本社機能としては現場の状況を管理・可視化したかった。それをいかに負担なく実現するか、がテーマでした。

営業本部 SCM企画室 鶴岡 貴志 様


決め手は、ハコベル担当者への信頼とシンプルな操作性


——「トラック簿」を導入いただいたのはどのような経緯でしたか?

鹿生:以前からお付き合いのあったハコベルの営業担当の方から、法改正に伴う各社の対応状況について情報提供をいただく中でサービスについてご紹介いただいたのがきっかけです。とはいえ社内稟議の都合もありましたので、他社様にもお話を伺いました。
最終的な決め手は、ハコベルの営業担当の方の熱意と、物流を取り巻く環境変化や物流関連の法対応など継続的な情報提供による信頼関係です。

鶴岡:加えて、弊社の委託先である運送会社様が既にトラック簿を導入していたことも大きな理由でした。弊社でも実機を確認する機会になりましたし、現場の方でもある程度なじみがあります。データ管理の面でも出力されるデータ項目が揃うため管理しやすいと判断しました。

鹿生:導入にかかる費用はもちろん判断基準のひとつになるのですが、それだけで判断したくはありませんでした。サービス導入後は長いお付き合いになりますので、しっかりと向き合ってくれる会社様と一緒にやっていきたいと思っています。その中でハコベルの営業担当の方はとても親身で、提案機会の有無に関わらず私たちに必要な情報を提供してくださるパートナーだと感じられたのが一番の決め手です。

——システムを導入すること自体への不安はありましたか。

鶴岡:私は前職で受付システムの導入を複数回担当した経験があります。その中で感じていたのは、複雑な作りのシステムは操作が難しかったり手間だったりして、現場のフォークリフト作業者が使いこなせずに結局定着しない、ということでした。「トラック簿」は受付も呼び出しもワンタッチでできるほどシンプルな操作性だったので、その点は不安なく導入できました。

鹿生:もちろん現場では最初の1ヶ月ほどは特に質問も多かったようで、受付の事務スタッフの方が色々と試行錯誤をしてくれたようです。例えば担当する荷物の内容を登録する箇所を選択式にして迷わず入力できるようにするなど、「トラック簿」のカスタマイズ性をうまく活用して、ドライバーさんがスムーズに操作できるように仕組みを整えてくれました。おかげで今は順調に運用されていると聞いています。



呼出の往復が不要になり、報告用データも数秒で準備できる——現場と本社、双方の負担軽減


——導入によって、現場の業務フローはどう変わりましたか。

鶴岡:業務の大きな流れ自体は変えずに運用できています。変化は現場にとっては負担にもなり得るので、流れの変更を最小限にした運用ができたのはよかったと思います。効果としては、バースが空いた際にSMSで呼び出しができるようになったことで、フォークマンが待機場所まで足を運ぶ必要がなくなりました。

鹿生:1回2〜3分の往復だとしても、1日で20回も30回もありますから、積み重ねたら毎日約1時間ですよね。これは作業の効率に大きな影響があるので、現場も喜んでいます。

——本社側の業務にはどのような変化がありましたか。

鶴岡:先ほど、導入前に試算した数字として、1日1拠点あたり40分ほど集計作業に時間がかかる見込みだった、とお伝えしました。ですが「トラック簿」を導入してからは月間のデータを3〜5秒でCSV出力できるようになりました。しかも、データの欠損もほとんどありませんので、従来と比較して大幅に効率化され、中長期計画の策定や定期報告に必要なデータを準備しやすくなりました。

鹿生:集計の作業効率もそうですが、紙の受付簿と違って打刻がしやすいシステムなのできちんと記録を取れるようになり、データの欠損がなくなりました。やはり分析するためのデータとしても、来年より定期報告としてオフィシャルに提出するデータとしても、実績データを作成するにあたり、部分的なデータ不備が見られるような情報では正しいものとはいえません。データの質を高められたことはSCM企画室としても嬉しく感じています。


データの活用と今後の取り組み


——月次のデータはどのように活用されていますか。

鹿生:東西合わせて4拠点分のデータを鶴岡が月次レポートにまとめ、報告してくれています。まずは月次実績データを継続して集計し、荷待ち時間・荷役等時間の実態を把握するとともに現在の良好な水準を維持し、適宜改善できるようモニタリングし、定期報告に備えているところです。こうしたデータ可視化の取り組みについては、グループ内にも共有していくつもりです。実は製品出荷の受付で一定の効果が出たのち、資材業者様の入庫においても横展開し導入させて頂きました。

鶴岡:現時点でも荷待ち時間については大きな課題はないのですが、今後もこの状況が続くとは限りません。出荷量やお取引先様などの状況が変わっても荷待ちが少ない状態を保てるよう、適宜改善していきたいと考えています。

——そのほか、中長期で見据えている施策はありますか。

鶴岡:次に取り組みたいのは配車の領域です。現在、運送会社様への運行指示は電話やメールで直接行っているので、その部分をDX化していきたいと考えています。

鹿生:中長期的には、関東・近畿それぞれの主要拠点を軸に、荷主である弊社自身が起点となって往復の荷物を用意できる体制づくりも進めたいと思っています。また、パレット化についても、幹線輸送では進めてきましたが、これをさらに拡大していきたいという思いもあります。
物流の効率化は1社では難しい問題ですから、委託している運送会社様、お取引先様などとも連携して、ハコベルさんのシステムを活用して進めていきたいですね。

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